インプラント周囲炎細菌感染が心配な患者様へ

インプラント周囲炎を
防ぐためにできること

インプラント周囲炎は、インプラント治療の合併症の一つです。最悪の場合、インプラントの脱落につながることから、予防のための正しい知識を身につける必要があります。

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インプラント周囲炎が
発症する頻度

インプラント先進国のスウェーデンでは、インプラントを埋入した人の28%がインプラント周囲炎に罹患しているという報告があります。しかし、日本国内で厚生労働省が行った調査によると、埋入後10~15年のインプラントの生存率は上顎が約90%、下顎が94%ほどであることから、しっかりとメンテナンスを行っていれば、インプラント周囲炎などのトラブルが原因で脱落することなく、高い生存率を保つことができるのです。

そのため、インプラント治療では、埋入のみならず術後に起こるインプラント周囲炎について正しく理解し、医師の指示のもとでしっかりとメンテナンスを行うことが、インプラントを長くお使いいただくことにつながります。

インプラント歯周炎とは

天然歯の清掃が不十分だと歯周病になるように、インプラントの周囲の清掃を怠っているとインプラント周囲炎になってしまいます。

インプラント周囲炎とは、顎の骨に埋め込んだインプラントの周囲の組織で起こる炎症のことで、インプラントの周囲の粘膜で炎症が起こるインプラント周囲粘膜炎から、徐々に炎症がインプラントを支える骨まで広がって、インプラント周囲炎を発症するのです。

インプラント周囲炎は、そのまま放っておくと歯周病と同じように、インプラントを支える骨が溶けてしまうことで、埋め込んだインプラントがぐらつき、最終的には抜け落ちてしまうことがあります。

インプラント周囲炎が
起こる原因

インプラント周囲炎の主な原因としてあげられるのが、インプラントの周囲に溜まった歯垢(プラーク)です。歯磨きがしっかり行われていないせいで、ネバネバした歯垢の中で細菌が繁殖し、その細菌が放出する毒素によってインプラントの周囲組織が炎症を起こすのです。

そのほかに、次のような条件が当てはまる場合は、インプラント周囲炎のリスクが高くなるため、歯磨きと一緒に生活習慣や口腔内環境を整えることが大切だといえます。

インプラント周囲炎の
リスクを高める要因

  • 歯周病や糖尿病の既往歴がある
  • タバコを吸う
  • 歯並びや噛み合わせが悪い
  • 歯ぎしりや食いしばりの癖がある
  • 口呼吸が習慣になっている

インプラント周囲炎の主な症状

歯周病と同じように、軽度のインプラント周囲粘膜炎にはほとんど自覚症状がないことから、発症していることに気づきにくいのが特徴です。インプラント周囲炎を見逃さないためには、普段から次のような症状をこまめにチェックし、気になる症状がみられる場合は、早めに治療を受ける必要があります。

インプラント周囲炎の症状

  • 歯茎が赤く腫れている
  • 歯茎から出血することがある
  • インプラントを埋め込んだあたりが痛い
  • 歯茎を押すと膿が出る
  • 歯茎が痩せてきた
  • インプラントがぐらつく
クリーニングのイメージ

また、インプラント周囲炎が進行すると、人工歯と歯茎の間にできる歯周ポケットがどんどん深くなり、さらに汚れや膿などが溜まりやすくなります。通常の歯ブラシでは、1~2mm程度の深さまでしか届かないため、深くなった歯周ポケットの内部を清潔に保つためには、定期的な歯科医院でのクリーニングが必要です。

インプラント周囲炎は
早期発見・早期治療が重要

気づいた時には症状が進行していて、取り返しのつかないことになりかねないため、インプラント周囲炎は初期段階で食い止める必要があります。特に、炎症が粘膜でとどまっている状態のインプラント周囲粘膜炎なら、歯科医院できちんと処置を受けることで症状が治まるため、早期発見・早期治療が大切なのです。

進行の度合いにもよりますが、インプラント周囲粘膜炎やインプラント周囲炎と診断された場合は、次のような処置が行われます。

レントゲン検診のイメージ

インプラント周囲炎の処置

  • PMTC(機械によるプラーク除去)
  • 化膿止め(抗生物質)の服用
  • 薬品を使った患部の洗浄
  • 炎症部分の切除

インプラント周囲炎
メンテナンスで予防できます

インプラント周囲炎には対症療法があっても、根本的な治療法はありません。そのため、インプラント周囲炎にならないことが重要だといえます。しかし、歯磨きなどの日常的な清掃だけでは予防効果が低いため、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けて、確実にインプラント周囲炎を予防する必要があります。

当院では、次のような手順でインプラントのメンテナンスを行っています。

1.お口の中のチェック

口内のチェック中

インプラントのぐらつきのほか、周囲の歯肉や天然歯の状態を目視で確認します。また、歯磨きがしっかりと行なわれているかどうか、お口全体の清掃状態を調べます。

2.噛み合わせの確認

インプラントに負担がかかっていないか、周囲の歯との噛み合わせを確認します。目視チェックのほか、咬合紙と呼ばれる、カチカチ噛むと歯に色が付くカーボン紙を使って、濃く色がついている部分をチェックします。

3.レントゲン検査

レントゲン検査

レントゲン撮影を行って、目視では確認することができない部分の状態を見ます。撮影した画像をもとに、インプラントと周囲の骨との結合のほか、歯槽骨で炎症や骨吸収が起こっていないか確認します。

4.TBI(ブラッシング指導)

ブラッシング指導

毎日の歯磨きは知らず知らずのうちに自己流になりがちです。メンテナンスのたびに、特に汚れがひどい部分がないかを確認し、歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシなどを使って歯の磨き方を指導します。

5.PMTC

PMTC中のイメージ

PMTCとは、プロフェッショナル・メディカル・ティース・クリーニングという歯の清掃のことです。インプラントを埋入した部分を中心に専用の機械を使って、歯の表面に付着した歯垢や歯周ポケットの中に溜まった汚れを落とします。

インプラント治療
歯科選びも大切です

インプラント周囲炎などのトラブルを防ぐためには、専門性の高い治療やメンテナンスを行うことができる歯科医院を選ぶことが重要です。治療を行う医師の臨床経験のほか、衛生管理が整ったオペ室や最新の設備・機器などの、環境の充実が歯科選びのポイントになります。

また、インプラント治療を受けた場合は長期に渡るメンテナンスが欠かせないことから、「気軽に相談ができるか」「通院しやすいか」などの条件を考慮する必要があります。

当院では、患者様に末永くインプラントをお使いいただくために、インプラントの埋入だけでなく、術後のメンテナンスをしっかりと行なうことで、インプラント周囲炎の予防に努めています。

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